甲府カウンター物語

FEATUREOctober.10.2019

カランコロン♫
旧いドアを開けて、初めて入ったとあるお店。
とあるお店のカウンターでたまたま隣になったSATOさん。(何者?)
たまたま同じ店に行っただけ。
たまたま同じ日だっただけ。
たまたま同じ時間だっただけ。
たまたまカウンターに座っただけ。
でも!しかし!カウンターに座ったからこその「たまたま」が重なり「まさか」の出会いになった。

東京からUターンし甲府の街に久しぶりに戻った私。近頃の甲府の夜を知りたかった私は、SATOさんとカウンターで話すにつれ、SATOさんが驚くほどたくさんのお店を知っていて、日々、楽しく飲んでいることを知ってしまった。
「なんでそんなに知ってるの?!」「なんでそんなに多くの人とつながるの?!」と甲府の夜に興味深々!
SATOさんから聞く甲府のカウンター事情は本当に面白い!
カウンターでの出会いの数々や、カウンター越しのママやマスターとの会話。
泣いたり笑ったり、驚いたり空想にふけったり。もう何でもあり!一晩で本1冊書けちゃうんじゃないの?!
そこで、今回はSATOさんにお願いして、甲府の街のカウンターで繰り広げられる、甲府の夜の様々な人間模様とディープな夜を全力でご案内します!


「太宰治は甲府の街をこんな風に表現した。『甲府は、ハイカラである。シルクハットを倒(さか)さまにして、その帽子の底に、小さい小さい旗を立てた、それが甲府だと思えば、間違いない。』(『新樹の言葉』より引用)」
「私たちはこんなハイカラな街に住んでいるんだよ。ステキなステキな街に生きているんだよ。」
SATOさんは最初にこのことを教えてくれた。
そして私たちは、シルクハットの底にひっそりと、でもみんなに愛されているカウンターのお店に行った。


六曜館(あっこママ)

まず最初に訪れたのは、甲府駅前の「六曜館」。こちら、46年続く純喫茶。看板メニューの「六曜館ブレンド」をゆっくり楽しむ常連さんが多く、蔦に覆われた外観も有名だけど、こだわりのカップで飲む珈琲こそ、みんなに味わってほしい逸品だそう。香り高く口当たりもまろやかなその味をいつかは体験してみたい。
そんな六曜館、夜はお酒も楽しむことができる。

ハイボールやワインを飲み始めた私たちは、隣の席に来た常連さんの発した言葉に聞き覚えがあって振り返るとびっくり!なんと、つい先日異国の地にご一緒した方たちだった。とくに連絡先の交換はしていなかったのだが、この再会でレアな体験をした者同士、盛り上がったのは言うまでもない。
初っ端からパンチの効いた出会いがある、甲府の街のカウンター。
このお店の特等席はまごうこと無くカウンターの一番奥。
常連さんでいっぱいなことも多いけど、いつかは座ってみたいスペシャルシート。スペシャルシートに座れるようになったら、街歩きの達人になれるのかも。

六曜館(ろくようかん)

住所:甲府市丸の内2-15-15
電話番号:055-222-6404
営業時間:9:00~22:00
定休日:日曜日


フォーハーツカフェ(大木さん)

気分も良くなってきたので、2軒目に行った。
甲府で飲むなら、やっぱりワイン。ワインと言ったらフォーハーツカフェ(SATOさん談)。2000年にオープンしたこちらのお店、山梨県産のワイン「しか」ありません(海外のワインがないという意味で、クラフトビールやウイスキーはあります)。どうしてそんなワインリストなのか、なぜ、外に向かってカウンター席があるのか、いろいろ気になることばかり。

そして、ここでも奇跡の出会いが!
私たちが飲み始めて数分で、SATOさんの知り合いの女性が入ってきた。彼女の驚いたその表情から、ただならぬ関係だと感じた私は、SATOさんにこっそり耳打ちしてみる。
でも、カウンター案内人のSATOさんは素知らぬ顔で「知り合いだよ。また近いうちに飲むとは思うけど・・・笑」と軽くいなす。
「甲府カウンター物語」の世界に入り込めば、こんなことは日常茶飯事なのかもしれない。
・・・奥が深い。
さて、この店で私が気になったのはなんと言ってもマスター大木さんとのトーク。解説でも業務説明でもない、かといって独り善がりの熱弁でもない。熱さと冷静さを兼ね備えた独特のトーンで話してくれる大木さんのトークがスペシャル。SATOさんとは夜な夜な甲府の街の今後について、熱く語り合うときもあるとか、、、本当かしら?
こだわりの素材をシンプルに味付けした料理と相性バッチリのワインを楽しんでいると、何時間でも居られちゃう。

▲一番右端がオーナー大木さん。

フォーハーツカフェ(ふぉーはーつかふぇ)

住所:甲府市丸の内1-16-13 ヤマサビル1F
電話番号:055-237-7793
営業時間:18:00~23:00
定休日:月曜日


GG Bar(マスター)

楽しい時間はあっという間。SATOさんが最後に連れて行ってくれたのは、本当は教えたくないという「GG Bar」。
ちょっと見つけにくい、一人で入るには勇気のいる雰囲気だけど、入ってしまえばマスターの優しい声と空気で、温かい気持ちになれる特別な場所らしい(もちろん、かなりステキに酔っぱらえもするらしい。笑)。

GG Barのマスターは、ダンディ、スマート、少しのエロス。この表現がピッタリだとSATOさんは教えてくれた。いつもお客さんの望むカクテルを作ってくれるし、カウンター越しに相談にも乗ってくれる。この日は私たちの発した「オトナ」「色気」「勝負」そんなキーワードでササっと素敵で美味しいカクテルを作ってくれたのにも感動。少しだけ幅の広いカウンターが妙に居心地をよくさせてくれるのもなんか不思議。1時間!と決めておかないと永遠にお代わりをしちゃうかもしれないから気を付けてとSATOさん。そのくらい安心して飲める本格的なBarは他にないかも。
この日は出張で山梨へ来ているという方々と仕事のこと、さらには人生について語り合ったり。
すべてのカウンターで偶然の再会や出会い、甲府のカウンターってばなんて面白いんだろう。
私のお気に入りのお店として迷わずメモ。そしてまたフラリと来ようと誓って店を後にした。

G.G BAR (じーじーばー)

住所:甲府市丸の内1-14-14 オリオン共同ビル 2F
電話番号:055-237-2033
営業時間:[月~土] 18:00~翌1:00 [日] 18:00~24:00
定休日:不定休


今回は甲府を代表する3軒のカウンターのお店に連れていってもらいました。
それぞれ、お店にもオーナーにも個性があって、ホント面白い。
どこかのお店で、みんなにバッタリ会えるかもしれませんね。
偶然の出会いこそ、甲府カウンター物語の真髄。
お会いできるのを楽しみにしていますね。

・・・・・つづく・・・?

―近隣物件情報―

プレステージ横田ビル

住所:甲府市中央4丁目
階建て:4階建て4階部分/ 構造:RC造
築年月:1988年9月

イチルのビル

住所: 甲府市中央4丁目
階建て:3階建て2階部分/ 構造:鉄骨造
築年月:1978年11月

多むら館

住所: 甲府市丸の内2丁目
階建て:2階建て2階部分/ 構造:木造
築年月:2019年11月

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