▲北口本宮富士浅間神社様 拝殿前の神楽殿。屋根の下の四方を干支の彫刻で囲む。
皆様こんにちは。
「鬼」と言えば、「鬼滅の刃」のアニメが大ブームとなり社会現象となりました。
「鬼滅の刃」とは?
時は大正時代、主人公の炭焼きの少年が鬼にされた妹を人間に戻す為、鬼殺隊に入り鬼と闘う物語。武士道精神が色濃く残る時代背景と女性作者ならではの鬼側の繊細な感情をも丁寧に描かれており、アニメ放映と連載漫画のクライマックスがちょうどコロナ禍の自粛期間と重なり世界がドハマり、私もドハマり。
映画「鬼滅の刃・無限列車編」は19回(‼)も見て、日本映画興行成績歴代NO.1に大きく貢献させて頂きました。
よもや、よもやであります。
(皆様、ここは思いっきり引いて頂くところです)
ここで今改めて問う、なぜ19回も見たのか?
原作者の歴史的見識・知識の深さによる「日本人の心」を描いた原作の良さ、その世界感をアニメとして完全に再現。作画の超絶クオリティ!ドンピシャのサウンドトラック!声優さん達の魂の演技!映画館のスクリーンで一体となり炸裂‼誰一人席を立たずエンディングのLisaの「炎」が終わる…。
ぱあっと明るくなる場内、老若男女の皆さんまるでさざ波のような「すすり泣きの大合唱」‼
ひえーっ!マジで⁉私もだよ。
肩を震わせて客席を立ち、すすり泣きしながらゆっくりと階段を下りる人・人・人。
多くの人と素直に感情を共有する不思議な空間。
コロナ禍で暗い心の中にぽおっと灯りが燈ったような気がした…。
ヤバい、これは通うな。
今まで同じ映画を2度見た事は無く、ましてや泣くに至ってはマックスで一粒の涙。
作画のクオリティの高さに、見れば見るほど発見があり泣けるじゃありませんか!
(長時間涙が目頭にたまり、赤く炎症を起こして目頭に薬を塗る始末。)
自分の為ではない、誰かの為に闘うアツいセリフが心をえぐる、えぐる。
日本人として心が揺さぶられると言うか、日本人のDNAに響くと言うか…。
若い女性は最初から号泣。若い男の子達ももれなく泣いてる。
そして映画館を出るころには、すっかり「心が燃える」煉獄さん状態。
週一で通ってました。
泣くとは、心のデトックス、ストレス解消、心を元気にしてくれるそうです。
そうか、忘れかけていた「日本人の心」をチャージしに行ってたんだ、と初詣特集取材を終えスタッブログを書いている今、気が付きました。(てかっ、遅いよ!)
(余談ですが、海外の「鬼滅の刃映画リアクション動画」、日本人顔負けの愛すべき海外のアニメオタク達の「魂のリアクション!」が個人的にツボり、密かにオタク志願です)
すみません、「鬼」の話でついアツくなりました。(汗)
▲干支の丑寅(鬼)の反対の方角に桃太郎の助っ人達の姿が…。(写真が分かりにくくてすみません💦)
ここから本題です。
鬼滅の刃の鬼は、人間だった時の想念の姿をしていますが、
そもそも基本「鬼」と言えば、角を生やし、身体の色は赤や青で、トゲのついた棒を持ち、ヒョウ柄にパンツを履いている姿が定番。
では、この定番スタイルはどこから来たのでしょうか?
ここで北口本宮富士浅間神社様の禰宜の田邉さんのちょっとしたトリビア話を。
鬼の専用出入口を「鬼門」と言い北東の丑寅(うしとら)の方角の事を指します。
鬼=丑寅、すなわちウシの角、トラの牙や爪をもち、トラ皮の衣装を着けた姿で「鬼」が表現されるようになったそうです。
牛の「角」とトラの「牙」と爪と「トラ皮のパンツ」の基本スタイルは丑寅からとは!
そこからですかっ‼(笑)
▲江戸時代建立の神楽殿。(国指定重要文化財)
まだあります!
桃太郎の鬼退治するお供の雉・猿・犬にも方角的な意味が。
丑寅(うしとら)の方角である北東は「陰」であり、
その反対の「陽」にあたるのが南西(ひつじさる)の方角。
丑寅に住む鬼を退治するには、反対の「陽」に位置するものでなければならない。
そこには羊・猿・雉・犬がいるという訳です。
(羊は弱いから除かれたとか…って、おいっ!)
なるほど!桃太郎が「陰」の鬼退治に行くお供には「陽」の雉・猿・犬と言う訳なのですね!
はるか昔の桃太郎の原作者はこの事を知っていたのでしょうか?
自然の摂理をベースにした学びもあるおとぎ話。何という奥深さ!ストンと腑に落ちて爽快で面白い。再発見です!
ここ、北口本宮富士浅間神社様の神楽殿にも干支の彫刻が飾られており、
丑寅の反対の位置にちゃんと雉・猿・犬がいます、ぜひご注目を!
参拝に行く楽しみがひとつ増えました♪
▲天然の松を背景とする神楽殿。演者の方も絶賛。
因みに、普通神楽舞台は、松の絵が描かれた背景の壁がありますが、ここの神楽殿は四方に壁が無く、周り天然の松が背景の役割をしているそうです。
最後に、
鬼が活発に活動するのは、丑寅の時刻。
丑寅の時刻は今でいうと深夜2時から4時頃。
つまり鬼は真夜中に活動するとされています。
(やっぱりそうですよね!鬼滅の刃でも鬼は夜しか活動できません!)
くれぐれもご用心くださいませ。
「鬼」(コロナ禍)になんか負けていられません!
「心を燃やせ」です。
なんだ、これが言いたかったのかい!
それでは、よいお年を。
(鬼滅の刃を語りだしたら止まらない・岩田)